【医療相談】生え変わりが遅い。レントゲン撮影は有効?

歯の生え変わりが遅い場合にレントゲン撮影を勧められた

Question

7才の子供です。前歯の生えかわりが遅いので歯科医院で相談したら、レントゲン写真を撮りましょうとすすめられましたが、必要なのでしょうか?

Answer
多くの場合5~7才頃に前歯は永久歯(大人の歯)に生えかわります。その後徐々に生えかわりは進み、12~15才頃には永久歯全てがそろいます。この永久歯の生えかわりは、うまくいくのが当たり前だと思われがちですがそうでもありません。

過剰歯(余分な歯)は30人に1人、先天性欠如歯(歯の数が足らない)は10人に1人というデータがあります。また、歯の数は正常でも、傾きや位置の異常な歯も意外に多いものです。

2007から2008年にかけて、先天欠如以外の理由で7大学(北海道大学、昭和大学、鶴見大学、朝日大学、大阪歯科大学、九州歯科大学、鹿児島大学)附属病院の小児歯科で受診した12都道府県の7歳以上の子ども1万5,544人を調査。先天欠如は1,568人(10.1%)で見つかった。男子では9.1%、女子では11.0%だった。

日本小児歯科学会 鹿児島大 山崎要一教授らの調査による

 

これらの異常は放っておくと、周りの健全な永久歯を傷つけてしまうという他に、歯ならびやかみ合わせを悪くする可能性が大きいのです。しかし、7~8才でレントゲン(歯全部が写るパノラマレントゲン)を撮れば、これらの異常を早く知ることができるので、早期にまたは経過をみながら必要に応じて適切な時期に手を打つことができます。お子さんの成長をみながらの長い治療になりますが、それだけ改善のための時間的余裕と治療の選択肢が多くなる、ということでもあります。

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