Question
歯が痛くなったので歯医者に行こうと思っていたら、痛みがなくなってしまいました。むし歯が治ってしまったのでしょうか。
Answer
健康な歯の構造は、表層にエナメル質、その内側に象牙質、そして真ん中には歯髄(神経)あります。硬いエナメル質は、歯を外からの刺激から守っています。むし歯がエナメル質に限られていれば痛みは感じません。ここで治してしまうのが理想です。ところが、エナメル質に穴が開きむし歯が象牙質にいたると、痛みを感じるようになります。この頃の痛みは、外からの刺激を受けた時に少し感じる程度です。また、唾液の作用によって、痛みが一時的になくなることもあります。
しかしむし歯がなくなったわけではありません。むし歯がさらに大きくなり歯髄に細菌が入り込むと、つらい痛みを感じるようになります。歯髄が腫れて、膿がたまると激烈な痛みになりますが、さらに進行して、歯に穴が開いて膿が外に出るようになると内圧が下がり、また痛みは引いてしまいます。楽になったからといってこの状態で放置するともっともっと炎症は周りの組織(骨など)に広がり、治療は大変になります。
むし歯は一度痛みが出たら、早いうちに処置することが大切です。
【お口のお悩み相談コーナーとは】
つくば市を中心に無料で配布されているフリーペーパー「つくまる ~つくばまるごとマガジン~」の中で連載されている『街のお医者さん つくまる相談室』にて当院歯科医師の回答が掲載されています。過去に掲載された記事をバックナンバーとして当院ホームページにて掲載しております。